変態

ヘンタイ!っていうのもなんだか既に懐かしいフレーズだなぁ。
昨日は金曜日で世の中的には華やかな週末であったのだろうが
僕は終電近くまで残業をしていたので、あまりハッピーな週末ではなかった。
しかし土曜日に休めるのは久々で、だから比較的穏やかな気持ちで帰りの電車に乗っていた。
電車の中は混んでいて、残業で疲れ果てた顔の人と、呑み会の後らしき人が半々ぐらいだったと思う。
ふと、ドアの近くの人込みに、ぽっかりと空洞ができているのに気が付いた。
よくよく見ると、スーツ姿の女性がしゃがみ込んでいて、
その女性の嘔吐を警戒する人達が微妙に距離を置いているために
空洞のような空間ができているという、週末にはままある風景なのだった。
女性の顔色を窺ってみると、蒼白というわけでもない。
とすると呑み過ぎたのではなく、しゃがんでしまうほど疲労していたのだろうか。
しかしなんというか。
誰も関わろうとしないのだ。
もちろん僕も含めて。
それ自体がどうのこうのではないのだが、
そこで僕は考えるのだ。
女子高生は、社会において相当、戦闘力が高い。
それはその大部分を制服が担っているわけだけど。
女子高生が制服を脱いで女子大生になってもやはり、戦闘力はかなり高い。
だけどその次の段階で社会人としての服装に身を包むと、
世の中からのチヤホヤ度が急降下する、というか相応のものに戻るというか。
とにかくものすごい変化だと思うのだ。
もうほとんど昆虫の変態と同等ぐらいの。
その変化に対応できる、というのがすごいなぁと思うわけです。