「不良中年」は楽しい

■「『不良中年』は楽しい」嵐山 光三郎(著)
嵐山光三郎氏の著書は、古本屋でチェックする事にしているのだが
この本は最初「え、いやこれはちょっと」と手に取るのにためらいを覚えた。
しかしページを繰ってみると阿佐田哲也氏との交流のエピソードなど書いてあり、
ではまぁ読んでみるかと買ってみた次第である。
しかし誤算だったのは、電車の中で読むには表紙を飾るタイトルがダサすぎる事であった。
青少年や女性が読むならともかく、僕が読むのでは
何のひねりもないそのものズバリのターゲット読者過ぎる。
だから家で少しずつ読んだのだが、いやはやダサい。
なんというか、不良に憧れるというのがまずダサいし、指南を受けようとするのがまたダサい。
嵐山氏本人はきっと、この本を読んだ人が不良になれる(?)とは思っていないだろう。
はっきり言って、存在が矛盾している本なのである。
正直言って自分の本棚に存在する事自体が憂鬱な本だが
本を捨てる事に罪悪感を持っている僕には、処分できそうもない。買うんじゃなかったなぁ。