役者

■最近、ガソリンスタンドのCMにウルトラマンが出演している。
恋人と仲睦まじくしている情景なんだけど、
ウルトラマンで育った僕にはとても違和感を感じる。
正義漢でお堅い感じのウルトラマンをコミカルに動かす事は
その意外性をもって大衆の興味を引き付ける事に成功している。
しかし問題は、
役者ウルトラマンは何を演じても役柄がウルトラマンだというところなのである。
渋い二枚目俳優がちょっと三枚目を演じるのとは話が違う。
もっともウルトラマンの親とも言える円谷プロ自体が
ウルトラマンの世界観を壊すような商売を過去にやっていて、
もちろんこのCMも監修しているだろうから、
「それを含めてウルトラマンワールド」というつもりなんだろう。
だが元締めが正しいとは限らない。ビジネスもある事だし。
過去にはガメラが何の必然もなく太鼓を叩いた事があった。
ガメラは友達、という事を表現したかったのかもしれないが明らかに間違いである。
正しいかどうかを判断するのはターゲットである子供達だ。
その子供が大人になった僕が違和感を感じるというのは
わりと正しい評価じゃないかと思うんだがどうだろう。
少し前にウルトラマンを使ったコミカルな食玩があった。
「サラリーマンヒーローズ」って奴だったが、不思議な事にそれは許せた。
思うにサラリーマンの辛抱、哀愁が
ウルトラマン像とうまくマッチしていたんだろう。
しかしやっぱり、管野美穂とるんたるんた踊っちゃいかんよ。
最後のあの手がいらつくんだよなぁ。