■うちでは朝日新聞をとっている。
思想に問題があるとかいろいろ言われているが、
当面変えるつもりはない。
なぜかというと新聞広告のためである。
仕事の関係上、新聞媒体については
朝日を見ていれば主要な広告は押さえられるからだ。
今はネット上のニュースが早くて充実しており、
だからニュースソースとして新聞を購読しているわけではない。
むしろ面白いのは読み物だ
いしいひさいちしりあがり寿の新作が
毎日読めるのも特筆すべきだが)。
先日から沿線ご当地コラムが国立市になった。
そこで取り上げられていたのが有名な「スタ丼」である。
僕は多磨地区に引っ越してきて
初めてスタ丼を意識したのだが、まだ食べた事はない。
そのあこがれ?のスタ丼の写真を見ていたら
俄然体内の肉欲求度数が上がってしまい、
夕食に生姜焼きをリクエストする事にした。
生姜焼きというと二種類あって、
一つは厚めの薄切り肉(…。)を焼いたのが3切れぐらい皿に盛りつけてある奴。
もう一つはこま切れ肉を炒めた奴である。
僕の育った家庭では生姜焼きはこま切れのほうだった。
上京して、昼に定食屋でスライス肉のほうを見て、
なんとも無念な気持ちになった事があるような気がする。
その頃の僕はまだまだ若かったわけだが、
「がっつり食べたい」気持ちを満たしてくれるのは
こま切れバージョンのほうだと思う。
付け合わせの野菜のマヨネーズが
肉にちょっと絡んだりするのがまた美味しい。
ま、たぶん東海林さだおが同じ事を書いていると思うけど。
神保町あたりの定食屋はずいぶん回ったが、
生姜焼きはその店の全てを表してしまう恐ろしい奴である。
あまりにも油でぎとぎとでもよくないし、
味気ない白っぽい仕上がりでもつまらない。
ただ生姜焼きの偉いところは、
どんなにまずそうな店でも食える事は食えるという事だ。
筋だらけで寂しくなる事はままあるが、
食うほどに気持ち悪くなる事はあまりない。
どこの店でも定番であり、
調理に余計な工夫をこらす余地がないからかもしれない。
話が大きくそれたが、女房が作る生姜焼きはスライス肉である。
だからこの度のリクエストでは、こま切れ肉で、とも注文をつける事になった。
食べていて思ったのだが、
コマ生姜焼きは例えばラーメンにも乗っけられるし、
おにぎりの具にもなりそうだ。
「牛肉のしぐれ煮」なんかと同じで、お子様メニューなのかもしれない…。
韓国焼肉のブルコギはどちらかというと炒め物に近いと思うんだが、
焼肉を食べるんなら、僕は網焼きのほうが好きである。
カリっと香ばしく焼けた焼肉とプルコギは
全然違う食べ物だと思うんだけどなぁ。